【ガンバ大阪】宮本監督解任!チェルシーと重ねて想うこと
ガンバ大阪は5月13日に宮本恒靖監督との契約を解除することを発表されました。
とても辛い決断でしたが、期待をこめて、境遇が少し似ているイングランドのプレミアリーグのチェルシーのように調子が上向きになるといいなと感じ、思いを綴りました。
ガンバ大阪 監督交代について
宮本監督の解任論はささやかれていましたが、ホーム3連戦の2試合を終えたところでの突然の契約解除発表でした。
宮本監督契約解除について
宮本監督には2018年にガンバが苦しい状況の時に監督就任していただき、立て直してくださったり、アンダーチームの監督経験から当時の選手をトップチームで起用するなど、世代交代に積極的に着手してもらいました。
昨シーズンはリーグ戦と天皇杯で2位という結果を残しましたが、今シーズンは新型コロナウイルスの影響で中断という不運も重なり勢いに乗れず、10試合でわずか1勝という結果を受けての契約解除となってしまいました。
チームもアカデミー育ちでガンバ大阪の選手としてワールドカップにも出場した、言わばチームのレジェンドとこのような決断を下すのは苦しかったと思いますが、勝負の世界ですので結果を重視しての判断となりました。
宮本監督への想い…
個人的には選手時代から知っていることもあり、思い入れの強い監督だったので、すごく苦しいリリースとなりましたが、また監督としてピッチに立って指揮を執っている姿を見たいと思います。
それがまたガンバ大阪であれば嬉しいです。
松波暫定監督について
強化アカデミー部長を務めていた松波正信さんが新監督決定するまでの間、暫定監督を務めることも発表されました。
松波監督も選手時代は帝京高校からガンバ大阪に加入し、ガンバ一筋で現役を終えたレジェンドです。
現役最後の年にはJリーグ初優勝したのも印象的でした。
松波監督2度目の就任
ガンバの監督としても一度2012年に就任し、不調のチームを任せられましたが、2013年にチームは降格してしまった経験があります。
就任前の状況もかなり悪かった影響からか、チームの立て直しに苦労してしまった印象があります。今回は暫定という状況ですが、新監督が決まるまで結果を残して繋げるか注目です。
すでに1試合指揮を執りましたが限られた準備時間にも関わらず、前へ行く姿勢を出せたのはポジティブなところです。
勝利とはなりませんでしたが、次に向けていい準備をしてもらいたいですね。
重ねてみるチェルシー
チェルシーはイングランドのプレミアリーグに所属するチームです。
プレミアリーグでは優勝は5度の優勝があり、2011-12シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグの優勝経験もあリます。
ランパード氏の選手時代
そんなチェルシーのレジェンドにフランク ランパード氏という方がいるのですが、少し宮本監督と境遇が似ているなと感じて、重ねてみました。
ランパード氏はチェルシーに2001年に加入し、3度プレミアリーグ優勝に貢献され、UEFAチャンピオンズリーグを制した際もチームの中心として活躍されました。
非常に得点能力にも優れていて、ペナルティエリア外からのミドルや2列目から飛び出してのゴールなどバリエーションもあり、得点の取れるMFとして、とても好きな選手でしたね。
もちろんアシストもできて、怪我のイメージもなく万能型な鉄人でした。
そんなランパード氏は2021年5月19日にプレミアリーグの殿堂入りを果たしました。納得の選出ですね!
ランパード氏のチェルシー監督1年目
そんなランパード氏ですが、当時2部のダービー カウンティFCとして監督のキャリアをスタートし、あと一歩のところで逃した後に古巣チェルシーの監督に2019年に就任しました。
最初のシーズンは不運なことにチェルシーがFIFAから補強禁止処分を受けた影響で、選手を獲得できない状況でした。
さらに当時のエースだったアザール選手がレアル マドリードへ移籍するなどの打撃を受けたこともあり、マウント選手やエイブラハム選手などの若手をレンタルバックして起用せざるを得ない状況でした。
監督になったばかりのランパード氏からしたら難しい状況でしたが、若手選手のブレイクがあり、シーズン通して波はあったものの、チャンピオンズリーグ出場圏内の4位でシーズンを終えました。
そんな苦難なシーズンを乗り越えたランパード氏は前シーズン補強できなかった反動か、ヴェルナー選手、チアゴ シウバ選手、チルウェル選手、ハーヴァーツ選手、シィエフ選手など大型補強をします。
そしてマウント選手やエイブラハム選手ら若手選手と大型補強した選手らとの融合を図り、2020-21シーズンに挑みます。
ランパード氏のチェルシー監督2年目
ランパード氏は限られた戦力でチャンピオンズリーグ出場圏内を勝ち取り、即戦力を補強して期待されながら2年目のシーズンに挑みました。
しかし、期待とは裏腹に躓いてしまいます。
12月にエヴァートンに敗れるまで17戦無敗を貫いていた時期もありましたが、そこから勝利から見放され、1月25日に解任されてしまいました。
このランパード氏の境遇が少し宮本監督に似ていると感じました。
二人ともチームのレジェンドであり、監督を託された時期も決していい状況ではなく、ある程度の結果を残した翌シーズンには大型補強で期待されていたが、思ったような結果が残せなかった…。
改めて監督っていう仕事は難しいなと感じますね。
調子良くて結果を残しても歯車が一回ずれるとチームとしてうまくいかなくなり、責任を取るのは監督。
よく"勝ったら選手のおかげ、負けたら監督の責任"という言葉を聞きます。
最後は各々のチームで結果がついてきませんでしたが、まだ監督として年齢的にもチャンスがあるはずなので、この経験を活かして"結果"を残せるようになることを期待しています。
現在のチェルシー
ランパード氏を解任したチェルシーはトーマス トゥヘル監督が招聘されました。
ランパード氏と同じく2020-21シーズンにPSGを解任された監督ですが、早めの現場復帰となりました。
トゥヘル監督について
トゥヘル監督はPSGではリーグアンなど国内タイトルはもちろん、2019-20シーズンには決勝で敗れはしたものの、チャンピオンズリーグ決勝まで導くほどの手腕の持ち主です。
トゥヘル監督はドイツでもマインツやドルトムントで指揮を執っており、岡崎 慎司選手や香川 真司選手らを直接指導しているので、日本人からしても馴染み深い監督ですね。
そんなトゥヘル監督は岡崎選手に「毎週違う練習をしている、同じメニューだったことは一度もない」と言われるほどの戦術家で、試合中にも相手に合わせて柔軟に戦術を変えたりするのが上手なイメージな監督です。
トゥヘル監督就任後のチェルシー
トゥヘル監督は実際にチェルシーで指揮を取り始めると、リーグ戦においては最終節を残して2敗しかしておらず、18試合中11試合クリーンシートを達成し、チャンピオンズリーグとFA杯では決勝まで進むなど、結果を残しています!
(FA杯は決勝でレスターに敗れ準優勝、チャンピオンズリーグは5月29日にマンチェスター シティと対戦予定)
トゥヘル監督はこれまでの相手チームを踏まえて適切な起用や戦術で結果を残していると思います。
変化させたことも多いかもしれませんが、マウント選手のようにランパード氏が積極的な起用をして成長した若手選手は今でも活躍していますし、このように継続している部分もあると思います。
ガンバ大阪でも宮本監督は非常に多くの若手選手を積極的に起用してくれました。
守備面では東口選手のビッグセーブが多かったのも大きな要因ですが、我慢強く守る姿勢を植え付けてくれました。
攻撃面では課題があるかもしれませんが、良い面はうまく活かし、課題を解決してくれそうな監督をチェルシーのように招聘して欲しいと思います。
口で言うのは簡単ですが、タレントはかなり揃っている方だとは思うので、チームが上向きになるように願っています。
まとめ
現状のガンバ大阪は誰が見ても苦しい状況です。
状況を打開するために宮本監督の契約解除に踏み切ったわけですが、責任は全て宮本監督にあるとは思いません。
むしろイレギュラーなシチュエーションで最後まで闘ってくれていたと思います。
なので私は宮本監督には感謝しています。
またピッチで指揮を執っている姿は本当に見たいと思います。
ただチームとしては前向くしかないので、監督交代を機に上向きになれるように試合へ向けて準備していくしかありません。
宮本監督も悔しいでしょうがそれを望んでいると思います。
新しい監督はどんなサッカーで勝利を目指すのかはまだわかりませんが、チェルシーのようにいい決断だったと思えるようになることを願っています。
そういう監督が就任することを願っています。
また強いガンバに戻れるように応援しましょう。